よく口内炎ができるのですが、予防方法はありますか?

平成23年2月28日(月) 東愛知新聞掲載

口内炎(こうないえん)は、一般的に口の中の粘膜(舌・歯グキ・唇や頬の内側など)に起きる炎症を総称した呼び方です。
口内炎には「カタル性口内炎」、「アフタ性口内炎」、「潰瘍性口内炎」などがあり、私たちの口の中によく出来る「アフタ性口内炎」は、口の中の粘膜に直径5ミリ程度の灰白色斑(アフタ)をつくり、かなり痛みを伴います。
 通常は一週間程度で自然に完治しますが、複数箇所に口内炎が発症する重度のものでは、痛みのあまり食事をするのも苦痛になることがあります。
 症状が悪化するのに伴い、身体的な苦痛はもちろんですが、イライラや不眠など精神的に大きな苦痛を伴うことにもつながります。
 口内炎が発生する原因には、口の中に出きた小さな傷がから引き起こされることが多いようです。
 例えば、唇や頬の内側を噛んだり、鋭い形の食べ物なので、口の中や歯グキ を傷つけたことはありませんか?
 また、合わない入れ歯や矯正装置、強い力での歯磨きなどで、口の中を傷つけることや、熱いものを食べて、火傷(やけど)をした時も傷などが、口の中の粘膜や歯グキを痛め、口内炎を引き起こします。
 仕事による過労やストレス、病気(風邪など)で体力が低下している時は口内炎になりやすくなります。
 特に、ストレスの溜まる生活をしている場合は、口内炎の発生率が高いということが調査で明らかになっています。
 更に、忙しすぎやダイエットなどで、十分な食事(栄養)が摂れないことも口内炎の原因になります。
 食事が偏ったりすると、特に鉄分やビタミンB群などが不足すると、口内炎が発生しやすくなることが研究調査によって明らかになってきています。  自分の食事を改善したり、自分に合ったサプリメントを摂取することで、不足分を補うことも1つの方法です。
 口の中の不衛生も原因の1つです。
 水分や食事の摂取が不十分で、だ液の分泌不足により口の中が乾燥している時や、歯みがきやうがいなどが十分に出来ない時などは、口の中の細菌が繁殖して不潔になり、口内炎が発生しやすい環境になります。  日頃から、口の中を清潔に保ち、栄養バランスの良い食事と水分補給を心がけることが大切です。
 最後は、体質的な問題です。 もともと、口内炎になりやすい体質、例えば口の中の粘膜の薄かったり、ある特定の物を食べたときに口内炎になってしまう、食物アレルギーも含まれます。
 病原食品となるものを排除することで、口内炎の発生を減少させることができますので、何を食べたかを記録しておくことが大切です。
 いずれの原因も、口の中に起因することが殆どなので、頻繁に口内炎が発生するようならば、一度お近くの歯科医院で相談下さい。