「上唇小帯・舌小帯」って何?

平成24年9月24日(月) 東愛知新聞掲載

皆さんの中で、乳幼児健診(1歳半健診・3歳児健診など)の時に、お子さんに「小帯に異常がありますね?」と指摘されたり、小帯異常にチェックが付いていたという経験をしたことがあるかもしれません。
 今回は、小帯の中の「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」と「舌小帯(ぜつしょうたい)」について説明します。
 「上唇小帯」は、自分の上唇(上のくちびる)を指でめくって唇(くちびる)の裏側を見てください。
 前歯の真ん中に歯グキに向かって縦走する粘膜の筋(ヒダ)があります。
 これが「上唇小帯」です。
 歯グキに付着する場所は人によって、歯のすぐ近くや逆に歯から離れた場所にあったりします。
 また、左右にズレることもあります。
 個人差はありますが、家族の方と比べてみて下さい。
 食事や会話が普通にできれば何の問題もありませんので、気に留めることなく、普通に生活できます。
 子どもの成長が進むにつれ、上の顎(あご)も発育するため、その位置も少しずつ歯から離れていきますが、乳幼児期に乳前歯のまん中に「上唇小帯」の付着部分が入り込み、子どもの成長が進んでも、その位置が変化せず、しかも太い場合は、歯と歯の間が閉じることなく隙間ができてしまうことがあります。
 このような場合には、歯並びに問題が発生しますので、「上唇小帯」を切除することを勧めます。
 また、唇の動きも悪く、「上唇小帯」が邪魔して歯磨きがしにくいので、ムシ歯になりやすい環境になります。
 「上唇小帯」が細ければ、自然に切れることもあり、成長とともに治る場合もありますので、軽度のものであれば、あまり心配することはありません。  
 次は「舌小帯」です。
 自分の舌先で上顎(うえのあご)をなめるように持ち上げて下さい。
 舌の裏側の真ん中に粘膜の筋(ヒダ)が縦走するのがわかります。
 これが「舌小帯」です。
 食事や会話が普通にできれば何の問題もありません。
 「舌小帯」は、舌の後方からより前方に向って付着している筋ですが、付着位置が舌の先端まで達するようなものでは、舌が前歯を超えて出せない、口のまわりをなめ回すことも出来ないことがあります。
 また、舌を無理に突き出そうとすると先端が割れてハート型になったりします。
 幼児期の健診の時に、舌で上の前歯を舐めた時に真ん中が凹んだり、会話に支障が生じた場合、切除等の治療が必要になることがあります。
 以上のように、稀ではありますが「上唇小帯」・「舌小帯」により、生活に支障を感じる場合は、お近くの歯科医院でご相談下さい。