歯科衛生士なう。~患者さんの立場から~

平成25年7月8日(月) 東愛知新聞掲載

東愛知新聞をご愛読の皆様、こんにちは。私は豊橋市内の歯科医院に勤務する歯科衛生士です。このコラムを今週から週1回、計4回担当することになりました。歯科衛生士という名前は知っているが実態はいまいち不明・・・という人が多いこの職業をもっと詳しく知っていただき、どんどん歯科衛生士を活用していただくことが目的です。そして進路に悩む若い女性がこの職業に興味を持ってくれたら最高です。  
 しかし、歯科衛生士のイメージは人それぞれ、立場によって違うようです。今週はある歯科医院に通院する患者さん(62歳、男性)のお話です。

  「歯科衛生士だって?知ってるよ、いつも定期健診でお世話になっているもん。歯石を取ってもらうと歯がツルツルになって気持ちいいね。時々寝ちゃうこともあるよ。先生は忙しそうだから、衛生士さんだと気分的にものんびりするしね。何より先生のごつい手よりも衛生士さんの白魚のような手の方がいいよ、先生には内緒だけどね、アハハ、これってセクハラかな?  
 でも、時々歯の磨き方が悪いと注意もされるよ。そういえばデンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシの使い方も歯科衛生士さんに習ったね。今じゃ毎日一回は使ってるし、おかげでここ数年は虫歯なんかの歯のトラブルもないな~。いつも30分くらいかけて歯の掃除をしてもらうけど、担当の歯科衛生士によって対応はまちまちだね。愛想のいい人もいれば、無愛想なのもいる。ま、どこの世界でも同じだけどね。技術的にも未熟だと思う人もいるけど一生懸命やっているんで何にも言えないな。指名できるといいな、って思う時もあるね。  
 実はね、私の母親が10年前くらいに8020運動で表彰されたんだ。私らの子供の頃はみんな虫歯だらけが普通だったけど、歯の質は遺伝するのかな、あんまり歯で苦労したことはないね。ま、私も8020目指してこれからも歯科衛生士のお世話にならなきゃね。」  
 まさに「歯科衛生士なう。」の私にとってありがたい患者さんのお言葉です。少々耳の痛い話もありましたが、こういう患者さんばっかりだと仕事のモチベーションもアップします。日々患者さんのお口の健康を考えている私たち歯科衛生士にとって患者さんに頼られることは無上の喜びですので、お口の健康に関する疑問はどんどん私たちに質問して下さいね。お口の健康を維持するにはかかりつけ歯科医を持ち、定期健診を受けることが重要なポイントです。そして受診した患者さんを全力でサポートするのが私たちの役割です。  
 少しでも歯科衛生士に興味を持った進路に悩む女性の皆さん!私の母校、豊橋歯科衛生士専門学校(電話0532‐26‐8288)では夏休み期間中の7月25日、8月1日、8月22日にオープンキャンパスを実施しますので是非参加して歯科衛生士に対する理解を深めてください。在校生の生の声も聴けますよ。ご父兄の方の参加も歓迎いたします。