歯科衛生士なう。~歯科医師の立場から~

平成25年7月15日(月) 東愛知新聞掲載

私は豊橋市内の歯科医院に勤務する歯科衛生士です。4回の予定でこのコラムを先週から週1回担当しています。本日は2回目、皆様に歯科衛生士という職業をもっと詳しく知っていただき、お口の健康維持のため我々をもっと活用していただくことが目的です。そして進路に悩む女性がこの職業に興味を持ち、将来の進路として選択してくれたら最高です。  
 しかし、歯科衛生士のイメージは人それぞれ、立場によって違うようです。先週は患者さんの立場からでしたが、今週は私の勤務する歯科医院の院長(50代、男性歯科医師)のお話です。  

 「歯科衛生士はいないと困るねえ。若い時は何でも自分でやらないと気が済まなかったけれど、今は歯科衛生士がいない診療は考えられないよ。ブラッシング指導や歯石除去などワシがやるよりアンタらがやった方が評判も良いみたいだし・・・。
 でもやっと一人前の歯科衛生士になったと思ったら結婚や出産で退職するのは非常に残念だね。反面、出産や育児が歯科衛生士のキャリアアップにつながるのも事実なんで、子育てが一段落したらぜひまたカムバックしてもらいたいね。毎日じゃなくても週2~3日だとか、一日3~4時間のパート勤務の需要も結構あると思うよ。それでも住宅ローンや子供の教育費の足しになるくらいは稼げるはずだけどね。  
 しかしなんといっても、豊橋市歯科医師会の先輩は偉いよ、なにせ30年以上も前に今日の歯科衛生士の需要を見越して、人材が不足なら自分たちで育成しようと会立の歯科衛生士専門学校を造ってしまったんだからね。おかげで東三河は他地区に比べてまだ歯科衛生士を雇用しやすい環境にあるけど、まだまだ需要を満たしてないのも事実、今春の卒業生の求人倍率は約13倍、就職率100%という数字がそれを証明してるね。いずれにしても豊橋歯科衛生士専門学校は豊橋市歯科医師会の誇りだし、卒業生は我々の宝だと思ってるよ。  
 ところでアンタは彼氏はおるのかん?急にデキちゃった結婚で辞めるなんてことはくれぐれも無いように頼むよ。あっ、これってセクハラか?結婚なんてまだまだ先でいいでね、もっと永~く勤めてワシを助けてよ。自分勝手なことばかり言ってるわけじゃなくて、アンタに立派な歯科衛生士になってもらいたいからこその親心というか・・・・・」  

と、まだまだ院長のボヤキは続くのですが、長いので割愛します。でも私たち歯科衛生士が歯科医師にどれだけ必要とされているか、また歯科衛生士が一生続けられる素晴らしい職業であることが再認識できました。  少しでも歯科衛生士に興味を持った進路に悩む女性の皆さん!私の母校、豊橋歯科衛生士専門学校(電話0532‐26‐8288)では夏休み期間中の7月25日、8月1日、8月22日にオープンキャンパスを実施しますので是非参加して歯科衛生士に対する理解を深めてください。在校生の生の声も聴けますよ。ご父兄の方の参加も歓迎いたします。