知覚過敏ってどうしてなるの?

平成26年6月30日(月) 東愛知新聞掲載

知覚過敏とは、虫歯でもないのに、冷たい物(温かい物)、酸味の強い物を飲食したり、歯磨きをしたとき、歯に風が当たったりしたときなど、一時的に歯がしみるだけで、その痛みは持続しない事が特徴です。  
 知覚過敏の原因は、歯の表面部分のエナメル質が何らかの原因で傷つき、削れてしまう事によって象牙質が露出し、象牙質にさまざまな刺激が加わって、歯がしみる症状が現れます。  
 ではなぜエナメル質が傷つき、削れてしまうのでしょうか?この原因は一つではなく、以下のようなさまざまな原因が考えられています。
1.間違った歯磨き

歯ブラシ(硬めの歯ブラシ)でゴシゴシと力任せに歯磨きをした結果。また、歯磨き粉には歯の表面を綺麗にする(研磨剤)が配合されている物がほとんどで、普通の使用程度では問題ありませんが、長期間、大量に歯磨き粉を付けて歯磨きを行うことによって、エナメル質を傷つけてしまう事もあります。

2.歯ぎしり・噛み合わせが悪い

歯ぎしりは直接、上下の歯のエナメル質同士を強い力でこすり合わせるため。また、歯の噛み合わせが悪いと一部の歯に過大な力が加わるため、歯のエナメル質を傷つける可能性が高くなります。

3.歯周病

知覚過敏のほとんどはエナメル質が薄い、またはほとんどない歯の根元部分で起こるため、歯周病になり歯肉が後退する(歯茎が下がる)ようになると、当然、象牙質が露出しやすくなりますので知覚過敏の症状が現れやすくなります。 歯周病、虫歯の原因となる(歯垢)がつくりだす酸によってエナメル質が溶かされる可能性もあります。

いずれにしても、「歯がしみる=知覚過敏」だと自己判断で勝手に思っても、実は虫歯だった、歯周病だったということも珍しくありません。歯がしみるようになったら早めに歯医者さんに診察してもらう事が大切なのはいうまでもありません。