最近、歯と歯の間にすき間があいてきて、ものが挟まるのですが。

平成26年8月4日(月) 東愛知新聞掲載

私たちの歯と歯のすき間は、正常な方でもありますが、ホンのわずかなすき間なので、見 た目では判りませんし、自覚症状のない方が多いのではないでしょうか。ただ、お口の中でトラブルが起きると、歯と歯の間が開いてきて、食べ物が挟まりやすくなったと感じることがあります。このような状態になる主な原因として、歯周病(歯グキの病気)やムシ歯が考えられます。  
 このような状態を放置するとどうなるのでしょうか?
・食事をすると、歯と歯のすき間から新たな食べ物が押し込まれ、歯グキに痛みが出ることがあります。
・食べ物が詰まると、歯グキが押し付けられ歯の根元を露出させ、歯がしみるようになることもあります。
・食べ物が詰まったままの状態を放置すると、数ヶ月もしないうちにムシ歯になることもあります。
・短期間で歯周病を悪化させ、歯グキが炎症を起こし、さらには歯グキの形を変えてしまうこともあります。
・口臭の原因になることもあります。  

治療法としてはどのようなものがあるのでしょうか?
・ムシ歯がある場合は、悪いところを削って、詰め物やかぶせ物で歯と歯のすき間を無くします
・かぶせ物がしてある場合は、それを外してすき間が無くなるように新しいかぶせ物を作り直します。
・歯周病がある場合は、歯グキが弱って歯が動きやすいため、詰め物やかぶせ物ですき間を無くす治療をしても、しばらくするとまたすき間ができてしまう可能性が高いこともあり、歯科医院で歯の磨き方や歯間ブラシの使い方などを指導してもらい、食事のたびにすき間に詰まった食べ物を取り除くことを心がけていくほうが良い場合もあります。
・特殊な場合では、矯正治療をして歯並びを改善することもあります。

  歯と歯の間に食べ物が詰まると、その時は気になっていても、次第に慣れてしまい放置しがちです。時間が経ってから大きなトラブルになることも多いので、できるだけ早めにかかりつけの歯科医院、もしくはお近くの歯科医院で見てもらうことをお勧めします。