歯のホワイトニング、クリーニング

平成26年9月29日(月) 東愛知新聞掲載

皆さんはご自分の歯を鏡でごらんになってどのような印象をお持ちでしょうか。なんかでこぼこに並んでいる、歯と歯の間に隙間がある、最近歯がのびてきた、なんか黄色い、黒いものがついてとれない等。様々だと思いますが、今回は歯の色調に関係するホワイトニングとクリーニングのお話です。ホワイトニングは訳すと歯の漂白といったところでしょうか。一方クリーニングはそのまま歯のクリーニング、汚れ落としです。  
 歯の色は年齢とともに歯の組織の変化、また汚れの付着によって変化して行きます。残念ながら白く美しい方向には変化せず、暗く濃い色へと変化します。  
 クリーニングは歯を傷つけないように注意しながら、歯の表面についた付着物を機械的にこすり、削り落とすことを指します。例えば、日々の歯磨きも歯の表面に付着した歯垢と呼ばれる汚れを歯ブラシによってこすり落としています。歯垢が石灰化して歯石になり歯ブラシで取れなくなった場合には歯科医院での歯石除去が必要になります。また歯石ではなくとも歯に茶渋のような茶色い色素が付着したような場合にも歯科医院では様々な器具をもちいてこすり取ります。これらは歯のクリーニングと言えるでしょう。  
 ホワイトニングは歯の表面ではなく歯の組織内部に薬を作用させることにより歯の内部から歯自体の色を白く漂白しようと試みるものです。機械的にこすって削り取るのではなく、歯の表面に薬を塗り歯の内部に浸透するのを待ち、さらに歯の組織が薬との化学反応により白くなっていくのを待つために治療には時間を必要とします。薬を塗ってすぐその日に白くなるという訳にはいきません。大きく分けると歯科医院で行う方法と家庭で患者さん自身に行ってもらう方法があります。歯の色調が濃い場合には十分な効果がえられないこともありますし、むし歯がある場合にはその治療についても考えないとホワイトニングは行えない等いろいろ制約もあります。  
 クリーニング、ホワイトニングはともに保険適用とならない場合が多いので治療を希望される場合にはよく相談されるようおすすめいたします。