乳歯がむし歯になると永久歯に何か影響がありますか?

平成26年12月15日(月) 東愛知新聞掲載

乳歯がむし歯になっても、永久歯に生え変わるから放っておいても大丈夫と思っていませんか?実はそこに大きな落とし穴があります。 乳歯のむし歯を放っておくと永久歯にも影響が出てくることがあることをご存知ですか。乳歯のむし歯でもごく初期の場合には、薬の塗布などで様子をみることがありますし、ま た少し大きくなっても詰め物などで治すことができます。そこでしっかり治療していないと、歯が寄り添ってくるために、永久歯の生える場所が少なくなります。 むし歯が大きい乳歯を放っておくと、両脇の歯が傾いて永久歯が生えるスペースが不足したり、噛む相手の歯が伸びたりして、歯並びに影響することがありますつまり、 おとなになって歯並びが乱杭になる元になっているのです。
またむし歯が大きくなって神経が死んだ乳歯を放っておくと、茶色く変色した永久歯が生えてくることがあります。これは乳歯のむし歯のバイキンが顎の中に入り込み、まだ育ち盛りの永久歯に悪影響を及ぼして歯の表面がうまくできなくて変色するのです。
  その他にもむし歯の穴に食べ物が詰まって、押されて痛みが出ることがあります。
永久歯にも影響を与えないように、乳歯のときからしっかりとした予防・治療を行うようにしましょう。 むし歯が小さいほど、治療の回数も少なくてすみますが、大きいむし歯も治療が可能な場合がありますので、かかりつけの歯医者さんにご相談ください。