歯にいい食べ物ってありますか?悪いものは?

平成27年4月27日(月) 東愛知新聞掲載

良い食べ物を表す言葉としては「まごわやさしい」などが知られています。これらが指す食品は、豆、胡麻、わかめ、野菜、さかな、しいたけ、いも、ということになります。歯に良い食べ物ということで考えますと、カルシウムが多く含まれる、魚介類、牛乳、チーズ、その吸収を助けるビタミンDを含む食品などが有ります。また、歯を清掃してくれる「清掃食品」と言われる食品が良いです。唾液の分泌を促す酸味のある食品や、咀嚼することで歯の表面をきれいにする、ごぼう、レタス、セロリなどの食物繊維の多い食品も歯に良い食べ物と言えます。噛むことで歯周組織に刺激を与え、歯周病の予防にもなり、また、唾液を出すことで汚れを洗浄し、虫歯を予防します。
 育児書などにも取り上げられていますが、「おかあさんはやすめ」という言葉があります。オムレツ、カレーライス、アイスクリーム、サンドイッチ、ハンバーグ、焼きそば、スパゲッティ、目玉焼き、の頭文字をとったものです。これは子供が好きな食べ物であり、お母さんが比較的簡単に作れる(お母さんが休める)料理なのですが、歯やからだに良くない食べ物であるとも言われています。それでは具体的に歯に悪い食べ物ってどういうものでしょうか。 歯に悪い食べ物としては、あまり噛まずに食べられる柔らかい料理は良くないと言われています。あまり噛まないため、顎があまり発達せず噛み合わせや歯並びが悪くなり、発音に影響が出たり、顔の筋肉が発達せず表情が乏しくなります。また、歯や歯の周りの組織への刺激が減って新陳代謝が悪くなり、歯周病の原因になったり、唾液が減るため歯の汚れが洗浄されず、虫歯の原因にもなります。 毎日の食生活において、食事の時間をゆったりと取ることでゆっくり食事をし、歯ごたえのある食物を料理の献立に増やし咀嚼をしっかりする事で、歯周病や虫歯の予防となり、しいては内臓疾患の予防にもなり、健康で楽しい生活を送れる事と思います。