歯がすぐに汚れます。これって何?

平成27年5月25日(月) 東愛知新聞掲載

いつも、がんばって歯磨きしているのに、すぐ歯に汚れがついて気になってしまう。よく歯をみるとスジや色がついてなかなかきれいにならないということはありませんか。
 この汚れには、食べカスの他に、歯垢、歯石、着色汚れなどがあります。まず、食べカスは、食後に歯の間や歯茎の境に残っていますから注意して取り除いてください。
 次に歯垢は、細菌とその生産物で歯の表面に白から黄白色でヌルヌルして膜のように着きます。爪や耳かきのようなもので取るとどんなものか観察できます。歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯のかみ合わせなどに着きます。ブラッシングで落としましょう。
 そして、歯石です。歯に付着した歯垢に唾液中のカルシウムやリンなどが沈着して石灰化したものです。白から黄白色、あるいは茶から黒褐色で下の前歯の裏側や上の奥歯の頬側に着きます。歯科医院でとってもらいましょう。
 また、着色汚れについてですが、ステインと呼ばれることもあります。お茶やコーヒー、紅茶、赤ワインなどに含まれる色素(主にタンニン)やタバコのヤニ(ニコチン、タール)などが歯の表面に固着したものです。歯のくすみ、黄ばみの原因となります。特にタバコのヤニの成分であるニコチンやタールは褐色に変化するうえ、唾液中のカルシウムなどと結びついて歯にこびりつきます。汚れがこびりつく前に清掃剤入りの歯磨剤を使用して歯磨きをして落としましょう。ステイン除去成分入りの歯磨剤も有効でしょう。
 さらに、歯の詰め物が変色したり、その境目に汚れが着いてスジが入っているようにみえることがあります。これは歯科医院で詰め直してもらったり、磨いてもらいましょう。
 以上、歯の汚れについて説明してきました。自分では取り除けなかったり、気になってしょうがない場合は、かかりつけの歯科医院でみてもらうのがいいでしょう。