かみ合わせが悪いと起こる、体の変化

平成28年1月25日(月) 掲載

最近、なんとなく「かみ合わせが悪い」と感じることはありませんか?
 かみ合わせが悪いと、からだに変化が起こることがあります。
 今回は「かみ合わせとからだの変化」について考えてみます。
 まず最初は、かみ合わせと密接に関係する「顎関節症」です。
 顎の関節は両耳の下のすぐ前あたりにあります。
 口を開けると痛い、噛むとき痛い、口を開閉すると関節から音がする、口が開かない、といった症状が起こることがあります。
 「顎関節症」の原因は必ずしもはっきりしていませんが、かみ合わせの不良、歯ぎしり、かみしめ、骨格の異常、ストレスなどが考えられます。
 仕事の合間にストレッチをするなど、ご自身で予防するように心がけることが大切です。
 口があまり開かなかったり、無理に開こうとすると痛みを伴う場合などは、すぐに歯科医院で相談して下さい。
 また、かみ合わせが悪いと歯を食いしばったり、物を噛んだ際に、顎に不均等な力がかかります。上下の顎(あご)にかかる負担は、顎を動かすために顎の関節に負担がかかり、顔の筋肉から首の筋肉へ、首から肩へ、肩から背中へというようにからだ全体の負担につながってしまいます。
 こうした負担を毎日からだに与え続けると、少しずつからだが歪み、軸がよじれて慢性化して、その結果として、足の長さや肩の高さが左右で異なったり、骨盤が斜めに傾いたりします。
 からだの歪みは、慢性的な疲れを感じたり、疲れがとれにくいなど、ひどい場合は肩こりや頭痛の原因にもなります。
 さらに、骨格で圧迫された内臓等にも影響が及び、めまいや立ち眩みなどを起こして、長時間立っていることすら辛くなってしまうこともあります。
 このような症状を抱えて、病院で検査等をしても、異常が無いと診断される場合もあるようです。
 その他に、かみ合わせや歯並びが悪いと、歯磨きですみずみまできれいにするのは難しく、そのために歯垢を磨き残してしまい、むし歯の原因となります。
 また、歯肉にも負担がかかるために、歯周病になりやすく、歯グキから出血したりや腫れたり、口臭の原因になることもあります。  
 内臓疾患がある場合に、口臭がひどくなることは知られていますが、体調が悪くもないのに口臭がある場合は、ムシ歯や歯周病から発生した口臭であることを疑う必要があります。
 このように、かみ合わせが悪いとからだに色々な変化をもたらします。
 かみ合わせが少しでも気になるようなことがあれば、お近くの歯科医院で気軽にご相談ください。