歯と歯の間に、食べ物が挟まりやすいのですが?

平成28年4月18日(月) 掲載

歯と歯の間に、「食べ物が挟まりやすくなった」とか、「何かが引っ掛かっているようで、なかなか取れない」などを経験したことはありませんか?
 こうした原因には、ムシ歯や歯周病、歯が欠けたもしくは歯を抜いたまま(歯が抜けたまま)放置した、そして歯並びが悪いことなどが原因しています。
 基本的に歯は、左右対称にアルファベットの「U」のように綺麗に配列して並んでいますが、食べた物が入らないように(詰らないように)、歯と歯の間は緊密に接触して、歯グキとの間に小さな三角形(歯間空隙)を形成しています。
 この状態が維持できれば、歯と歯の間に食べ物が挟まったり、引っ掛かることは余りありません。
 しかし、ムシ歯(歯と歯の間にできる隣接面ムシ歯)ができたり、歯が欠けるなどして、歯と歯の接触が甘くなる(崩れる)と、その間に食べた物が詰まったり、引っ掛かったりするようになります。
 さらにその状況を放置してしまうと、食べカスが常に停滞して、ムシ菌の栄養素となって、ムシ歯が大きくなり、歯周病や口臭の原因になります。
 ムシ歯や歯の欠けた部分は、詰め物や冠を被せたりして、歯と歯の接触を回復させることで、以前のように食べ物が引っ掛からないで、スムースに噛むことができるようになります。
 歯周病の場合は、歯周病の病状が進むにつれて、歯が揺れ始めると、歯と歯の接触の位置がズレて隙間(すきま)ができ、食べ物が挟まるようになります。
 また、力を入れて歯を磨いたり、年齢的な変化によって、歯グキが退縮(歯グキが下がって、歯が長く見えるようになります)を起こし、歯間空隙(歯と歯の接触点と歯グキとの間の小さな三角形)が大きくなって、そこに食べた物が停滞するようになります。
 このような場合には、ブラッシング指導(磨き方、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方)、動揺している歯の固定など、歯周病を悪化させないように治療をしなければなりません。
 前述のしたように歯は、左右対称にアルファベットの「U」のように綺麗に食べ物が入らないように緊密に接触して並んでいますが、歯を抜いたまま(歯が抜けたまま)放置した場合は、その抜けたところに、前後の歯は寄って(移動して)きて、緊密に接触していた歯と歯の間に隙間(すきま)ができてしまいます。
 また、噛み合わせていた上の歯は噛むことが出来ずに提出して、歯が提出することにより、歯と歯の間に隙間(すきま)でき、同様な症状がおこります。
 歯が1本なくなるだけで、食べ物が挟まったり、引っ掛かる以上に、時間の経過と共に、噛み合わせのバランスが悪くなり、腰痛・片頭痛・肩こり・顎関節症などを引き起こす原因にもなります。
 歯を失った時は、できるだけ早く義歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補う必要があります。
 当然のことですが、歯並びで歯と歯の接触が乱れていたり、隙間が発生している状態は、「食べ物が挟まりやい」、「何かが引っ掛かってなかなか取れない」という症状が常に付きまといます。
 いずれにせよ、こういった症状に気づいたら、早めにお近くの歯科医院で相談されることをお勧めします。