歯グキからの出血への対処法

平成29年1月30日(月) 掲載

朝の歯磨きで、うがいの水が赤く染まっている」という経験がある方、きっと少なくないはずです。
 口の中に傷がなければ、その出血は歯グキからのものです。
 一日の始まりが、歯グキからの出血で赤く染まっていたら、余り気分のいいものではありません。
 ではなぜ、歯グキから出血してしまうのでしょうか?
 どうすれば、出血しないようにできるのでしょうか?
 考えてみることにしましょう!
 まず、いつも出血する場所が決まっているようならば、その場所を歯磨きする前に鏡で観察してみて下さい。
 歯グキに「赤み」が強くありませんか?
 場合によっては、歯グキの形も「丸み」がかっていませんか?
 歯ブラシを当てると、痛くありませんか?
 おそらく、歯グキが炎症を起こしているものと思われます。
 そもそも炎症は、カラダが刺激などの外敵に対して、「守ろう」、「治そう」としている状態で、炎症を起こすと、その場所は赤く腫れてきます。
 その場所を早く治すために、カラダがその場所に血液をたくさん送り込むのです。
 血液が集まっているところは、ちょっと触っただけでも出血しやすくなって、歯みがきをすると歯ブラシが歯グキに触れ、炎症が起きている歯グキではこれだけで出血してしまいます。
 では、なぜ歯グキに炎症が起こるのでしょうか?
 多くは、歯と歯グキの境目や歯と歯の間などに磨き残しがあり、そこにバイ菌が集まって、歯グキを刺激することから起こるのです。
 「歯ブラシしていますよ、1日3回!」と、皆さんよく言われますが、それでも歯グキから出血していたら、歯磨きでしっかり汚れを落としているかどうかを確かめる必要があります。
 「歯を磨いている!」と「歯が磨けてる!」の違いなのです。
 歯の治療や健診などで、歯科医や歯科衛生士が歯の掃除についてお話する機会があると思いますが、歯のどの部分に汚れがついているか、実際にどのようにすれば、またどのような器具を使えば綺麗に清掃できるのかをアドバイスしています。
 汚れがきちんと取り除ければ、歯グキの炎症や出血はなくなってきます。
 汚れが引っかかる原因となる歯石が付いているようならば、取ることも勧めします。
 歯グキからの出血は、「歯周病」の赤信号とも言われていますので、気になるようならば、お近くの歯科医院でご相談下さい。