歯科における「定期健診(メンテナンス)の重要性」

平成29年8月14日(月) 掲載

歯科における「健診」の内容には、次のようなものがあります。
1,ムシ歯のチェック 
2.歯グキのチェック 
3.ブラッシング(歯みがき)指導
4.歯垢(プラーク)の染め出しチェック 
5.歯垢(プラーク)・歯石を取る 
6.口腔粘膜の病気のチェック 
7.歯科相談  
 これらを定期的にかかりつけ歯科医院で実施するのが「定期健診(メンテナンス)」です。また、各市町村(自治体)でおこなっている歯周病健(検)診や企業等の健康保険組合が行っている歯科健診も一種の「定期健診」です。ムシ歯や歯周病の初期は、自分では気づかないうちに進行していることがあります。痛みなどの自覚症状が出たときには、かなり病状が進んでしまっていて、治療回数も通院回数も重みます。定期健診(メンテナンス)を受けた人とそうでない人を比べると、ムシ歯・歯周病の再発率が十倍以上も違うという研究データがあります。ムシ歯の初期は、必ずしも痛みが出たり、歯が変色したりするわけではありません。また歯周病は、ほとんどの方が自覚症状のないまま進行してしまいます。歯の裏側についている歯垢(プラーク)や歯石、歯グキの炎症をご自身で見て判断することは容易ではありません。したがって、歯科医院で客観的に診てもらう必要があります。場合によっては、治療を受ける必要があるかもしれませんが、早期発見されたムシ歯や歯周病は、治療回数も治療費も少なくて済みます。歯科治療を終えた後は、定期健診(メンテナンス)が必要になります。ムシ歯治療後の詰め物やかぶせものは、時間の経過と共に、プラークコントロール(歯みがき)が上手くできていなかったりすると、歯の周りからムシ歯が再発したり、更に治療後数年~数十年経過後に取れたり・外れたり、歯が欠けたりすることがあります。 歯周病の治療が終了した場合でも、歯グキは一時的に落ち着いているだけで、お口の中の歯周病菌が活動しやすい状態になると、再び出血したり腫(は)れたり、痛み出すことがありますし、全身疾患の原因が歯周病から起因することもあります。  定期健診は、人それぞれにお口の中の状態が違うように、「健診の間隔」も人それぞれに異なりますが、自分に合った定期健診(メンテナンス)のあり方をかかりつけの歯科医院でぜひご相談して下さい。

 定期健診によって、一次予防(健康増進、発病予防)を確実に行こない、将来的に健康で豊かな生活環境が得られるのではないでしょうか。治療後のアフターケアは、健康維持への第一歩です!