食事の大切さ

平成30年5月21日(月) 掲載

最近、「食育」という言葉がだんだんと認知されてきています。
 食べることは、ただエネルギー補給をするということにとどまらず、生きること、自分の状態を良くして、より良い生活を送ることが、とても大切なことなのです。
 栄養バランスのとれた食生活が、身体(肉体)に及ぼす影響はもちろんですが、実は体だけでなく、様々なところにまで影響があります。
 健康で豊かな生活を送る上での食事に関する重要なポイントはいくつかありますが、今回は噛むことについてお話ししたいと思います。
 普段意識しないことだと思いますが、私たちはどれくらい噛みながら食事をしていると思いますか?
 学生を対象にした調査では、多くの人が一口10~15回噛む程度で、殆どがお茶で流し込むようにして飲みこんでいたそうです。
 理想的には一口で25から30回噛むことが推奨されていますから、だいたい半分くらいしか噛んでいないことになります。
 よく噛むことにより、だ液と食べ物を混ぜ合わせることで消化されやすくなります。
 また、口の中にある神経を通じて、刺激を脳に送ります。
 特に思考や意欲、記憶などに関係する部分に刺激が送られ、脳が活性化されることが判っています。
 つまり、よく噛めていると胃腸に負担がかからず、栄養が確実に吸収されて、健康的に過ごせるだけでなく、集中力、やる気、記憶力などにもよい影響があると考えられます。
 発達過程の子供たちでは、あご(顎)の成長、歯並びも影響を受けるとも言われています。
 さらに、よく噛んでいると、満腹中枢が刺激されるため、必要以上にたくさんの量を食べてしまうこともなくなり、肥満の防止(ダイエット)にも効果的です。
 何を、いつ、誰と、どのように、どれだけの量食べるか。
 ほんのわずかな違いでも、積み重なると、とても大きな違いになります。
 これからもずっと続ける当たり前のことだからこそ、知らず知らずの間に身に付いてしまっている習慣を、見つめ直して、必要に応じ自分にとってより良い習慣に書き換えていけるといいですね!