マウスピースってどんなもの?

平成31年2月18日(月) 掲載

マウスピースと聞いたらみなさんはどんなものを想像しますか。ボクシングやラグビーの選手が口の中に入れているものですか。それともトランペットやクラリネットといった楽器の吹く部分を想像しますか。スキューバダイビングに用いられるものですか。マウスピースって結構いろいろな種類がありますね。他にもいろいろあると思いますが、ここでは歯科に関係のあるマウスピースについてお話ししたいと思います。
 歯科に関係するマウスピースは歯科領域の病気の治療や予防のために用いられる訳ですが主なものには次のようなものがあります。 ラグビーなどスポーツにおける衝突等、外傷から歯を守るもの。歯ぎしりや食いしばりによる強大な力から歯を守るもの。顎の関節まわりの筋肉や関節そのものの病気である顎関節症に用いるもの。眠っているときに呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群の呼吸改善のために用いるもの。また広い意味では歯の矯正に用いる取り外しが可能な口の中に入れる装置もマウスピースに含まれるのかもしれません。材質は硬いプラスチック、柔らかいシリコンゴムのようなものがほとんどです。
 これらはすべてひとりひとりの状況に合わせてつくるものなので診断が必要になります。いろいろお話を伺い、お口の中の状態を見せていただき、必要な検査を行い診断した後、型や噛み合わせをとり製作します。歯にはめ込む形式のものが多く、ものによってはかなり大きく違和感が強い場合もありますので装着後も様子をみながら調整が必要です。また入れ歯と同じく使用しているうちに汚れがつき、臭いが気になることもよくあるので使用時は時々洗浄してください。入れ歯用の洗浄剤が便利に使える場合もあります。
 費用に関しては保険適用となるものとならないものがありますのでかかりつけの歯科医院でよく相談されることをおすすめします。また、睡眠時無呼吸症候群に関するマウスピースは睡眠時無呼吸症候群を扱う医科専門医の診断が必要となり、歯科のみの受診では製作できないので注意が必要です。