口臭の予防法とは
令和1年6月24日(月) 掲載
口臭の原因は、87%が口の中にあることが明らかにされており、その多くは舌苔(舌の表面につく白い苔状のもの)と歯周病です。
口の中にいる嫌気性菌という種類の細菌が、タンパク質やアミノ酸を分解して揮発性硫黄化合物(VSC: Volatile Sulfur Compounds)という物質を作ります その揮発性硫黄化合物(VSC)の中でも硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドが代表的なガス成分です。
その中でも硫化水素とメチルメルカプタンで約90%占めます。
口臭は揮発性硫黄化合物(VSC)が増える原因により生理的口臭あるいは病的口臭に分けられます。
・生理的口臭の予防
揮発性硫黄化合物(VSC)は舌の上で最も多く作られます。これは舌に白い苔状のものが付着するためです。これを舌苔(ぜったい)といいます。
したがって生理的口臭の予防のためには歯磨きに加えて舌清掃を行って舌苔を除去し、舌を清潔に保つことが最も効果的です。
舌苔のつき方には個人差があり、さらに同じ人でも時間帯や体調によってつき方が異なります。起床時や絶食時などにその量が多くなる傾向があり、咀嚼・嚥下活動やそれに伴う舌の運動や唾液の分泌量と大きく関係していると考えられます。したがって舌清掃は朝起きてすぐに行い、食事は毎日規則正しくとり、よくかんで食べるようにしてください。
・病的口臭の予防
口臭は健康な人でも強くなることがありますが、何らかの病的な原因があって口臭が強くなることがあります。これを病的口臭といいます。その代表的なものが歯周病です。
それは歯周病の原因の多くが揮発性硫黄化合物(VSC)を作る嫌気性菌であるからです。
歯周病の他には、大きなむし歯や粘膜の潰瘍などが原因となることがありますが、これらの病気と異なり、歯周病はほとんど痛みもなく進行していきます。 したがって何の自覚もないのに家族から口臭を指摘されるようになったら、
一度歯科医院を受診して歯周病の検査を受け、専門的な治療を受けることで、改善します。
口臭が気になったら、一度歯科医院を受診し、相談してみてください。