歯科医院での問診について
~安心して歯科治療をうけていただくために~

令和1年9月16日(月) 掲載

今回は歯科医院での問診についてお話します。
 歯科を受診するとまず初めに、現在の歯の状態や症状などをお尋ねします。
 その中で、最初に治療して欲しいところ(痛いところ)や最も気になるところをお尋ねします。
 そして、最近では歯科医療を考える際に、歯の健康と全身の健康が密接に関係していることは皆さんご存知かと思います。
 全ての方に全身の症状まで詳しくお話しを伺うことは、難しい部分がありますので、そこで「問診票」というもの記載していただきます。
 初めて歯科を受診する際は勿論ですが、久しぶりに受診した時にも、「問診票」の記入をお願いすることがあります。
 各歯科医院によって形式は様々ですが、「氏名」、「生年月日」、「住所」などの記入欄があり、最初に治療をして欲しい歯の症状などを確認させていただくことが多いかと思います。
 「歯の痛み」、「入れ歯の具合」、「歯の掃除をしてほしい」、「歯グキがハレた」、「インプラントにしたい」など最も気になることの確認です。
 痛みがある場合は、「どの辺りが(場所が)、いつ頃から痛いのか?」を記入していただきます。
 「喫煙の有無」、女性の場合は「妊娠しているかどうか」、「歯科で麻酔をした際に気分が悪くなったことがあるか?」など、いろんな記入する項目があるかと思います。
 最近では、治療希望について書いていただくことも多くなってきました。 「痛みのあるところだけ治療すればいいのか」、「悪いところがあれば全部治 療したい」のか、「保健の範囲内で治療を希望するのか?」、「良い材料を使った差し歯や入れ歯、インプラントなどの自由診療を希望する」のか、「短期間に集中した治療を希望するのか?」、それとも「時間をかけて治療をするのか?」などです。
 また前述したように、歯科治療を行う際、全身の疾患を把握しておかなければならないケースが多くなってきました。
 「歯を治療するのに関係ないのでは?」と思われるかも知れませんが、糖尿病、高血圧・低血圧、心臓や血管の病気、肝臓病(B型肝炎C型肝炎)、貧血、喘息、骨粗ショウ症、アレルギーなどの申告も大切です。
 例えば糖尿病は様々な合併症を引き起こすことが知られていますが、歯周病もその一つです。 歯周病になりやすく、重症化する頻度が高くなりますし、高血圧の方はストレスで血圧が上昇する可能性があります。
 血液をサラサラする薬を飲んでいると、血が止まりにくくなることもあります。
 「自分は歯科治療を受けても大丈夫?」と心配な方は、歯科の治療を受け前に必ず歯科医師に相談してください。
 安心・安全に治療を受けていただくために、「問診」の段階から積極的なご理解とご協力をお願いします。