学校歯科健診で「CO」・「GO」を指摘されました!
要観察歯COと歯周疾患要観察歯GOって何?

令和2年5月11日(月) 掲載

毎年4月~6月にかけて、各学校では歯科健康診断が行われます。  歯科健診では、ムシ歯があると「C」と、歯肉炎は「G」と記載されます。  それ以外に、「CO(要観察歯)」・「GO(歯周疾患要観察歯)」というものがあります。  
 「CO」は、「このままの歯の手入れの仕方では、ムシ歯になってしまいますよ」ということを、「GO」は「このままの歯グキの手入れでは将来、歯肉炎になってしまいますよ」という警告です。
 では具体的に「CO」と「GO」とは何なのでしょうか?
 まず「CO」ですが、歯の噛む面の小さな窪みや溝の褐色状の着色、つるつるしている歯の表面(平滑面)がざらざらした感じがあったり、白濁などがある状態を指します。

この状態は、直ちに治療をする必要はありませんが、学校や家庭における適切な口腔保健指導が不可欠となります。  
 「CO」と診断された場合は、ブラッシング(歯磨き)指導に加えて、生活習慣や食生活習慣を自ら改善するよう促します。  
 次に「GO」ですが、これはプラーク(磨き残し)があり、歯グキに軽い炎症が認められるが、健康な歯グキもあり、歯石の付着も認められない状態を指します。
 ただ、歯と歯の間の歯グキなどが部分的に腫れて赤みを帯び、歯ブラシなどの刺激により出血することもあります。
 でもプラークがつきにくい食生活を心がけ、効果的な食後のブラッシングをおこなうことができれば、歯グキが引き締まってくるなど、炎症は徐々になくなります。
 現在の学校歯科健診においては、「CO」や「GO」のみが該当する 児童・生徒に対しても歯医者への受診をすすめています。
 歯科医院では、プラークを染め出して、みがき残しの部分がどこにあるかを認識させ、すみずみまで歯を磨く指導を行います。
 「CO」に対するムシ歯の予防処置として、フッ素塗布や歯の溝にプラスティックを詰めるシーラントという処置をすることもあります。
 また、プラークが細菌によってできていることなどを保健指導して、生活習慣(生活リズム・疲労およびストレス度・甘味飲食物の摂取状 況など)の改善にも取り組みます。
 学校・家庭そして歯科医院がスクラムを組んで、子どもたちの成長 ・発育を促進するためにも、早期発見・早期治療を心がけることが大切になります。