歯のQ&A

平成27年7月2日(木) 東日新聞掲載

数年前になりますが、狭心症を患いました。現在も定期的に病院に通っています。最近、歯がしみるようになりましたし、歯科医院に掛かろうと思うのですが、気を付けることを教えて下さい。
(60代男性、無職=蒲郡市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会 鈴木誠一郎
 狭心症は冠動脈の狭窄により冠血流の減少をきたし、一時的な酸素不足を起こす事による心筋の可逆性の虚血状態(貧血)です。  
 また、血栓などで冠動脈を狭窄し内腔を閉塞してしまうと血流を止め突然死を起こしてしまう不安定狭心症、心筋梗塞と言われるものもあります。  
 現在、狭心症で定期的に通院されていると言うことで、病状は安定しており、血栓ができにくくなるように薬を服用されていることと考えられます。そのような薬を服用されている場合、血が止まりにくい事が有ります。外科的な処置の場合は注意が必要です。  
 歯がしみるようになられたと言うことで、齲蝕、歯周病による知覚過敏等が考えられます。齲蝕の程度によっては浸潤麻酔をし、治療する場合も有ります。また、歯周病の治療においては歯の汚れをとったりして出血をしたりする場合が有ります。  
 以上の事から、歯科治療の受診の前には内科の主治医の先生に歯科治療の受診の可否、受診可の場合には受診時の注意点、現在の薬の処方内容を記載した紹介状を書いてもらうようにしましょう。

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