歯のQ&A

平成29年4月21日(金) 東日新聞掲載

先ごろ、豊橋市から節目健診の受診票が届きました。その中に、歯周病の健診票も含まれていましたが、歯については特別気になることもありません。それでも健診に行ったほうが良いのでしょうか?
(50代女性、主婦=豊橋市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  加藤 安男
 豊橋市から送られてきた健診票というのは、がん検診等と一緒に送られてきたものと思われます。一般的に、節目健診は、学校健診や企業が行う健診、あるいは各自で行っている定期健診(人間ドック)など、健診にかかる機会の無い方が対象で、ご質問者の方が定期的に歯科医院に健診に行かれていれば特に受ける必要はないと思われます。しかし、健診の機会がないのであれば、この節目を期に行かれてはどうでしょうか。
 健診で行う内容は、早期には自覚症状がなく、症状が現れた時にはすでに進行しているという病気が対象となっており、特に歯周病は生活習慣病の一つとも言われ、心臓・循環器疾患、糖尿病、肺炎などの呼吸器疾患に密接に関連しております。また、早産・低体重児出産にも深くかかわっていると言われております。
 動物は食べることにより生きています。歯がなくなり食べることができなくなることは死につながります。しかし人間は他の動物と違い、虫歯や歯周病などにより歯を失う前に、健診により早期に発見、治療を開始したり、定期的に予防(ブラッシングの確認、歯の掃除)することにより歯の喪失を避けることができます。また、歯が無くなったとしても他のもの(入れ歯など)で補うことにより噛むこと=生きていくことができます。
 歯周病健診は、長く生き、一生自分の歯で食べていくため入口だと思って受診することをお勧めします。


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