歯のQ&A

平成30年1月17日(水) 東日新聞掲載

歯の治療をと思い受診しましたが、治療の方法についていろいろと聞いて決めたいと思います。「セカンドオピニオン」という言葉も最近聞きますが、異なる歯科医院を受診することは可能ですか?
(40代女性、主婦)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  藤城直也
 歯の治療ですが、かかりつけの歯科医院の先生としっかりと話をして、相互の理解のもとで治療を進めていくことが、歯の保存やお口の健康につながっていく基本だと思います。
 しかし、歯科治療と言っても例えば、こどもの虫歯治療、成人の虫歯、歯周病治療、噛(か)み合わせを作る入れ歯やブリッジなどの補綴(ほてつ)治療、歯並びを治す矯正治療、親知らずの抜歯や歯の移植、膿の袋(嚢胞)の治療などの小手術を行う口腔外科治療などなど多種存在します。
 さらに、成人の虫歯治療をひとつ例にあげても、歯の神経を残す治療や痛みの原因である歯の中の神経の治療、歯の根(根管)の中に入ってしまった細菌感染を治す治療などなど多岐に渡るのです。これらの事から、大きく歯科治療の基本方針からそれる事はありませんが、患者さんを治癒に導くための治療方法に、各歯科医師の先生による多様性が多少あるのが現状です。
 医科ではがん治療などでよくセカンドオピニオンという言葉を耳にしますが、複数の医師の意見を聞いて納得して医療を受けたいという患者さんの欲求を満たすためのもので、基本自費診療としてセカンドオピニオン制度があると理解しています。
 我々歯科医師は患者さんの健康を考え治療に当たるように努めております。いわゆるドクターショッピングとセカンドオピニオンは違う事を理解して頂き、まずはかかりつけ歯科医の先生と話をしっかりすること、それでも理解ができない場合に限りセカンドオピニオンを利用するというかたちにしてみてはいかがでしょうか。


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