歯のQ&A

平成30年3月8日(木) 東日新聞掲載

健診を受けたところ、「奥歯がかなり擦り減っていますね」と言われました。最近噛(か)んだ時にしみたりする時もあります。力仕事が多いことも影響があるでしょうか?何か良い対策法はありますか?
(40代男性・団体職員)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  三宅洋彰
 健診にて、奥歯の擦り減りを指摘されたのであれば、自覚がある無しにかかわらず、普段からギリギリと歯ぎしりをしたり、ギュッと噛みしめたりする傾向があると思われます。歯のような硬いものが自分の噛む力ですり減るの?と思われるかもしれませんが、人間が上下の歯で噛む力は奥歯で数十㌔にも及び、それが持続的に加わることによって歯や歯肉、歯槽骨(歯を支える骨)などにさまざまな影響や弊害をきたし、歯がしみたり、ぐらぐらしてきたりすることもあります。
 対策としては、ずばり歯と歯が当たらないようにする!ということですが、多くの場合は習慣的な癖となっているため、意識を変えていただく必要があります。普段は唇や頬、あごなど口の周りの力を抜き、唇は閉じても、上下の歯は合わせないようにしましょう。リラックスした状態の時には、上下の歯は接触せず、わずかに隙間ができるのが普通です。
 また、歯ぎしりや噛みしめの多くは睡眠中に行っています。これらから歯を守るために「ナイトガード」と呼ばれるものを装着します。市販の既製品もありますが、噛み合わせの問題点はそれぞれ違うので、ご自分の歯にぴったり合ったものがお勧めです。歯科医院で型を取って作ってもらいましょう。力仕事やスポーツをされる方もマウスピース(マウスガード)を装着されるのが望ましいでしょう。


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