歯のQ&A
平成30年8月27日(月) 東日新聞掲載
食事中に唇や頬の内側を噛(か)んでしまい、痛い思いをすることがあります。
一度噛むと2、3回続けて噛んでしまうことが多い気がします。何か原因があると思うのですが教えてください。
また、唇などを噛まないようにする方法があったらアドバイスをお願いします。
(40代公務員、女性=蒲郡市)
[回答者]
豊橋市歯科医師会副会長・松山明敬
一度頬の粘膜を噛まれますと、粘膜が傷つき腫れることにより二度三度と噛みやすくなることを一度や二度どなたも経験されていると思います。
では、原因と考えられることといえば、まず第1に噛み合わせのバランスです。
例えば、お口の中で歯が抜けたまま放置されたところがないか、また、歯並びにおいて著しく乱れているところがないかなどです。歯が抜けたまま放置いたしますと、特に前後の歯の位置関係が乱れ、噛み合わせのバランスが崩れ頬の粘膜を巻き込みやすくなります。元々歯並びが良くないケースにおきましても、同様なことが起きやすくなります。
あと親知らずの萌出なども関係してくることがあります。奥歯に行けば行くほど歯と頬の粘膜の距離が近づきますので親知らずが出てきたとともに頬の粘膜を噛みやすくくなることがあります。唇・頬をできるだけ噛まないようにするには、かみ合わせのバランスをよくすることです。歯が抜けているようなところは、歯科医院できちっと治療をお受けください。
また、歯並びが悪いようなケースでは、できれば歯科矯正をしていただいた方が良いと思いますが、かなわないようであれば、歯の削合などをして形態修正をしていただき、かみ合わせのバランスを整えていただければよいかと思います。
親知らずに関しましては、抜歯をお勧めいたします。どちらにいたしましても一度かかりつけの先生にご相談していただくと良いかと思います。