歯のQ&A

令和4年10月20日(木) 東日新聞掲載

先日、大きな虫歯になってしまった歯を抜きました。抜いたところをそのままにしておくと何か問題がありますか?
(60代男性)

[回答者]
豊橋歯科医師会・澤本圭史
 歯が無くなってしまってご心配だと思います。今の問題点と今後のことについてお話しをさせていただきます。
 まず歯が無くなると、これまでと同じようにものを噛(か)むことは難しくなり、硬いものもしっかりかみ砕くことができずに、そのまま飲み込むことが多くなります。 その結果、消化器官に負担がかかり、胃もたれなどの症状につながる可能性があります。 また残った歯に負担がかかるので、他の歯の寿命を短くしてしまい、噛み合わせが崩れてしまうことで見た目や発音、顎(あご)の関節に影響を及ぼすこともあります。
 それらを防止するために抜歯したところに歯を入れる必要がありますが、方法としては大きく分けると4つあります。1つ目は取り外しができる入れ歯です。2つ目はブリッジで隣の歯を削って冠などをかぶせるので、違和感は少ないです。3つ目はインプラントで骨に埋め込むので、しっかり噛めて残った歯も大事にします。4つ目は親知らずを抜いて移植する方法で、適応は限られますが自分の歯で噛めます。
 それぞれの方法に一長一短がありますし、お口の中や全身状態によっても変わってきます。まずはかかりつけの歯医者さんで相談されることをお勧めします。お大事にしてください。